2008年度 吃音ショートコース案内パンフレット 見開き面

竹 内 レ ッ ス ン と は


竹内レッスンとは 竹内レッスンは、おおまかに3つの分野に分かれます。 (1)からだの気づき―安らぐこと、立つこと、笑うこと (2)声とことばの気づき―日本語のレッスン (3)人とのかかわりの気づき―わたしとあなた (1)(2)(3)と階段のように登ってゆくものではありません。この三つのモチーフはすべてつながりあっているのですから。 ※「竹内レッスン」―ライブ・アット大阪 竹内敏晴 春風社より | ★新しい自分との出会う体験(東野晃之) 二人ペアになってのからだのゆらし。相手にからだをあずけられず、なかなか力がぬけなかった。肘と手首は、相手の手から離れているのに床につっ立ったままだ。息を入れて、とめて、吐く。息を吐くと力が抜けるのがわかった。手首、肘、腕、胸、背、脚など次々にゆすってもらうと、緊張がほどけ、からだの重みが床に沈んでいく。力が抜けたからだの状態をはじめて知った。相手のからだをゆらす。背中に手の平をあててみた。相手の息づかいとからだの温もりが直に手から伝わってきた。吃る影響か、漠然とした他者への恐れがあった。他者の温もりを直に感じ、それまで抱いていた恐れは一体何だったのか、と思った。ようやく他者と向き合えた瞬間だった。 いつ頃からか、急いで話すようになった。相手と視線を合わさず話す癖がついた。「吃るから早く言い切ろう、吃らないように用心深く」―意識は話す相手ではなく、吃る自分に向いていた。ことばは、相手との関係の中で成り立つ―レッスンで竹内さんに指摘されるまで気づかなかった。普段の生活で他人の目ばかりを気にして、身を縮めている「からだ」に気づくようになった。急ぎ、先取りし、気を回す癖は、知らず知らずのうちにからだが身構えていた。からだへの気づきは、自分をしばっていたものをとき放っていく。竹内レッスンは、日常生活では気づかなかった自分に気づき、新しい自分と出会える体験である。 | ★私の、「声」(藤岡千恵) 自分の声に耳を澄まして、自分の声を聞いて、自分の声を感じる。自分の声に丁寧に向き合って、声が喜んでいる気がした。何より気持ちよかった。自分を大切にすると、自分が喜ぶ。手をかけた分、心を込めた分、自分を愛おしく思える気がする。


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