《大阪吃音教室 例会記録》------------------------------------------------------------・吃音教室2004.11.05・記録 テーマ:どもる人のための聞くトレーニング 担当者:東野 晃之 参加者数:31人(内、初参加者5組7人) ------------------------------------------------------------ 18:45〜 (司会者)初参加者紹介・参加者近況 19:25〜 (東野)良い聞き手になるための技法 ・(東野さんが初めて大阪言友会(大阪吃音教室の前身)に参加し た頃の話をして、)自分の悩みを初めて聞いて貰えて、嬉しかっ たし気が楽になった。また、先輩から自分を認めて貰って、頑張 って見ようかという力になった。 ・人は自分の話を聞いて貰いたがっている。承認されたい、受容れ られたい、理解されたい、愛されたいと誰もが望んでいる。 ・話しているとき、うなずく人、にこにこして聞いている人がいる と、とても話しやすい。 ・「良い聞き手になるための5つの技法」 1. あいづち 2. 繰り返し 3. 感情の反射 「それは不安でしたね」「良かったですね」など 4. 明確化 5. 質問 (この技法は、カウンセリングの技法にも通じる。) 19:45〜 (東野)聞くトレーニング・実習(1) ・「良い聞き手になるための5つの技法」を使う実習。 ・2人ずつペアを組み、一方が話す。聞き手は意識して5つの技法 を使って見る。 ・聞き手と話し手を、途中で交替する。 20:00〜 休憩 20:05〜 (東野)聞くトレーニング・実習(2) ・「フィードバック・ゲーム」の実習。 ・1組3人で座る。1人が話し手となり、ひとかたまりの話をする と、2人目の聞き手が、フィードバック(繰り返しと明確化)を 行う。3人目は、聞き手がフィードバック出来ているかどうかを チェックし、内容に漏れがあれば補う。 ・5分くらいで交替し、3人とも一通りの役割をやって見る。 (参加者の感想) ○話し手は楽だが聞き手は難しい。聞き漏らすまいとして疲れた。 ○なるべくキーワードを見つけ、それを返すようにした。 ・自分のことばに置き換え、明確化しながら返すのが良い。 ・話すことは大事だが、聞くことはもっと大事。吃音者にとって、 コミュニケーションは話すだけじゃないと伝えたい。 ・人の輪に入って行けないと思っている人も、良い聞き手になれば その場に加わることが出来る。皆、自分の話を聞いて欲しくて、 良い聞き手を探している。 20:50〜 初参加者感想 ○人に紹介する積りで、先ず自分が参加した。コミュニケーション の問題は自分のテーマでもある。私もまた来ます。 ○自分は30代。20くらいの人を見て、昔の自分を思い出した。自分 も発展途上だが、勇気を持って人と話すことが大事。 ○自分のまわりに吃音者がおらず、自分だけかと思っていた。ここ に来て吃る人がいっぱい居ると分かった。 20:55〜 久し振りの参加者の感想 ○吃音のある息子にとって、「聞いて貰えた」という喜びが大切。 聞き手の側が、「聞いている」と表現することも大切だと思う。 ○30年振りに参加して、初参加者の青年と出会え、とても良い時間 だった。30年前の自分を見る思い。大阪には良い場があるなあ。 ○4年前に一度参加。自分は苦労を重ねて今は楽になった。若い人 も、これからだんだん吃音のレベルが変わって行くだろう。 21:00 終了------------------------------------------------------------ |