2006年度(第12回)吃音ショートコース案内

テーマ:こころの自然治癒力

日程:2006年11月3(金・祝)・4(土)5(日) の3日間
会場:滋賀県 ソフィウッド
費用:一般参加者 33,000円
   (研修費、2泊3日の宿泊・食事を含む全ての費用)

〜この企画は終了しました。以下は、ご参考にお読み下さい。〜

大野 裕『こころの自然治癒力』(講談社)前がきより

 
 私たちの生活には、楽しいことや心躍るようなことばかりではなく、つらく苦しいときもあります。病気やケガをすることもあれば、仕事や人間関係でつまずいたり、人生を揺るがすような思わぬ出来事が起こったりすることもあります。それらをすべて避けて通ることはできません。
 しかし幸いなことに、人間には、そういう苦境から自分で立ち直る力が備わっています。自然治癒力ということばは、そうした意味を持っています。子どものころ、夢中で遊んでいるうちに腕や脚に擦り傷やコブができても、数日のうちにいつの間にか治っていたという体験をした人は多いと思います。そのように、自分で自分を治す力を、私たちは誰でも持っています。
 病気になって医者にかかったときも同じです。医者は検査をしたり薬を出したり傷の手当てをしたりしますが、それは、その人が持っている自然治癒力を引き出す手伝いをしているのです。病気やケガからの回復は、患者さん本人の力が大切な役割を果たしています。これは、肉体面でも精神的なことでも変わりません。
 だからといって、いつでも一人で頑張らなければいけないわけではありません。困難な状況に陥ったときには、自分だけで抱え込まずに、誰かに手伝ってもらうことが必要になります。周りからの援助を上手に受け取るのも、支えてもらいながら自分を見失わないことも、その人の「こころの力」の大事な一部分です。
 

《講師》
大野 裕(おおの ゆたか)
 1950年、愛媛県生まれ。慶應義塾大学教授。医学博士。
 慶應義塾大学医学部卒業。精神神経科教室入室。コーネル大学医学部、ペンシルバニア大学医学部などを経て、現職。精神神経医学のなかでも、認知療法の第一人者。「うつ」の専門家として、NHK「きょうの健康」などテレビでも活躍中。こころ悩める人たちへの語り口がやわらかい。
 著書に、『こころの自然治癒力』(講談社)、『メゲそうな心が晴れる本』(講談社)、『うつを生かす』(清和書店)、『こころが軽くなる気分転換のコツ』『心配性と上手につきあう方法』(大和書房)、『こころが晴れるノート』(創元社)など多数。



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