第10回吃音ショートコース報告・PART 2 |
1日目《吃音臨床講座》 16:30〜17:30&19:30〜21:30 A分科会 臨床家のための吃音臨床講座「吃音児の指導に大切なもの」 B分科会 成人吃音者のための吃音臨床講座「どもりについてみんなで語ろう」 報告者(西田)はB分科会に参加しました。以下、途中に夕食休憩を挟んで行われた3時間の吃音臨床講座を、大きく3つに分けて再現します。 最初の1時間は、B分科会参加者37名の、自己紹介の時間でした。大きな円座で順番に、どこから来て何回目の参加なのか、今回のショートコースに期待することなどを話しました。 次の1時間は、4つのグループに分かれ、吃音に関連してそれぞれ今一番困っていることを話しました。各グループの司会者は、ショートコースの初参加者の方達を中心に話を進めました。 |
初参加者には、吃音についてまとまったことを話すのが初めての方が何人もいらっしゃいました。 最後の1時間は、再び大きな輪に戻り、全体で話し合いました。4つのグループで出た話題を報告し合い、それについて意見を交わし合うと言う形で、座は進みました。 主な話題を、箇条書きでご紹介します。 △電話で吃った時の対処法 △「人前で吃りたくない」という気持について △人前で早口になってしまうことの対策 △自分の言いたいことを発言することの難しさ △就職先をどう決めたらよいか
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△何のための自己開示か ・前もって、自分のことを知っていてほしいから。 ・吃ると表明してから話すと、自分が楽だから。 ・「慌てている」とか「自信がない」など、吃って話すことから起こり勝ちな誤解を避け、話の内容に集中してもらうため。 ・自己開示してボールを投げ掛けることで、相手からのボールを受取ることが出来る。 ・表明することで自分にメリットがあるし、相手にもメリットがある。 △自己開示と甘えについて ・吃りだと明かすことが、「甘えている」と受け取られる可能性がある。 ・自己開示する時、「吃って話して済みません」と謝ってしまうのは問題だ。 ・中学生の頃、自分のことを理解して欲しくて吃音を公表した。甘えがあったと思う。その頃の自分は、「他の人は、当然自分を理解すべきだ」と思っていた。だのに自分では、相手のことを理解しようとは思っていなかった。 |