『やわらかに生きる 論理療法と吃音に学ぶ』 |
どもるという事実が人を悩ませるのではなく、どもることは悪いこと、恥ずかしいこととマイナスにとらえ、どもってはいけないと考えるから、人は悩むのだと、論理療法は考える。悩みとどう向き合い、どうつき合うか、悩む人の「考え方の練習帳」。吃音に悩む人が吃音をどう受け止め、どのように考え方の練習をしてきたのかの報告。ウェンデル・ジョンソンの言語関係図の、Z軸へのアプローチの基本となるもの。
現実的で柔軟かつ自分に得となる論理的な考え方にそって、吃音とうまくつき合うことを提案する。 【内 容】 論理療法の発想 ・論理療法とは何かの解説(石隈利紀) 論理療法の実践 ・具体的に実践をエクササイズを通して解説(石隈利紀) 対談 吃音と論理療法の活用 ・吃音をどう受け止めるか。論理療法を具体的に生かすための対談(石隈利紀・伊藤伸二) 論理療法と吃音 ・吃音に悩み、解放されていくプロセスを、論理療法を使って解説(伊藤伸二) ・大阪吃音教室で実際に行った論理療法 講演「どもり礼賛」 ・芥川賞作家 村田喜代子さんが論理療法に通じる人生哲学を話す。
人生は平坦な道ばかりではありません。石ころだらけの道で、つまずくこともあります。平坦な道で、かえって滑ることがあるかもしれません。大切なことは、つまずいてこけたとき、これが最後だと思わないことです。今歩いている場所が、石ころだらけだと、それは不便なことです。でも私たちの歩く道や歩き方には、さまざまな可能性の梢につながるいくつもの「選択枝」があります。(本書で私は「選択枝」と表記します)
「やわらかに生きる」とは、出来事を柔軟にとらえ、自分と上手につき合いながら、人生を楽しむことです。
〜石隈利紀 まえがきより〜
「吃音は哲学だ」私は最近、とくにそう思うようになりました。
人が生きるうえで、悩みはつきものです。悩みとどう向き合い、悩みとどうつき合うか、多くの人々が試行錯誤をしてきたことでしょう。この本は、悩む人の「考え方の練習帳」のようなものです。吃音に悩んできた私たちが、どのように考え方の練習をしてきたかの報告でもあります。この本が吃音に悩む人にかぎらず、多くの悩む人に読まれ、論理療法をどう使うかの実践例がたくさん集まるきっかけになればと願っています。
〜伊藤伸二 あとがきより〜
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石隈利紀(筑波大学教授) 伊藤伸二(日本吃音臨床研究会会長) 共著 『やわらかに生きる 論理療法と吃音に学ぶ』 ISBN 978-4-7608-3607-9 |
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